2024年11月26日 18:00
【ものづくり】ヒーターが使われている場所を再現したジオラマ、シーズヒーターほか(東立電機株式会社)
「ビジネスチャンスEXPO in TOKYO」の注目出展者たちに、その展示内容や見どころをインタビュー。今回は産業用、工業用ヒーターの専業総合メーカーの東立電機株式会社(東京都目黒区)の代表取締役加藤貴久さんと工場長の須山圭介さんにお話をお伺いしました。なぜヒーター専業メーカーがジオラマを展示することに至ったのでしょうか?
創業85年、業務用、産業用ヒーターの専業総合メーカーの東立電機株式会社。専業メーカーとして絶え間ない研究と柔軟な発想、そして厳しい品質管理によって信頼度の高い製品を提供してきました。一般的に“ヒーター”は街なかでたくさん使われていてその恩恵を受けているにも関わらず、認識度が低いため、まずはヒーターの存在を意識してもらうことが一番の課題であるといい、「ビジネスチャンスEXPO in TOKYO」ではヒーターが使われている街並みを再現したジオラマを展示する予定だといいます。
「今回、当然製品自体も出展するのですが、メインの展示はジオラマです。ヒーターは街なかでたくさん使われているのですが、なかなか認識をしてもらうことが難しいと常々思っていました。そこで製作したのがジオラマです。どういったところでヒーターが使われ、どんなものを温めているのかを説明をしやすいように可視化しました。皆様により理解を深めていただくために、ジオラマを展示させていただきます」(加藤さん)
「今、一番感じていることは日常でヒーターを目にする機会が少なく、皆様にヒーターをご理解、認識をいただくことが難しいということです。ヒーターを説明するときに一番わかりやすいのは、みなさんのご自宅にあるホットプレートです。調理用プレートを外すと、湾曲した棒状のものが見えると思います。あの棒状のものがヒーターです。弊社では業務用、産業用のヒーターを製作しています」(加藤さん)
「今、巷で人気のサウナや温泉施設にもヒーターが使われています。焼肉屋さんやファミリーレストランも電化厨房であればヒーターは欠かせないですし、またコンビニエンスストアのコーヒーマシンでもお湯を温めるためにヒーターが使われています」(加藤さん)
ジオラマを見れば、我々の生活のなかにヒーターはたくさん潜んでいることが手に取るように分かり、その多さにも驚かされます。また、もしヒーターが存在していなかったら?と考えると、その重要性に改めて気付かされます。
「ヒーター製品自体を見せただけでは、お客様のニーズを捕まえることはできませんし、お客様が抱えているニーズを弊社のブースで解決できるのかどうかも分からないと思っています。今回、ジオラマを製作し、まずは目に留めていただいて、ヒーターに関するお悩みやニーズをお聞かせいただける機会になればと思っています」(加藤さん)
今回、ジオラマのほかに東立電機株式会社の主力製品でもあるシーズヒーターも展示する予定だと話す加藤さん。シーズヒーターは金属パイプのなかに、発熱体となるコイル状のニクロム線を通したヒーターの総称で、高い熱効率、耐熱性、絶縁性に優れているといいます。
「ある特定の部分だけ切り取れば、ほかのヒーター、ほかの形がベストということもあります。ただトータルバランスで考えると、結局シーズヒーターはこの形がいまだにベストなのです。通常のビジネスモデルで考えると、製品自体が成熟したあとは新しいものや形状が登場し、衰退をしていくのが普通だと思います。でもこのシーズヒーターはずっと形を変えずに存在しているのです。まさにシンプル isベストな製品、それがシーズヒーターなのです」(加藤さん)
東立電機株式会社では神奈川県秦野市の自社工場があり、原材料の調達から製品の製造に至るまでの一連の工程を自社で行う生産の仕組みを持っており、小型ものから大型のものまで、サイズを問わず、オリジナルヒーターの製作を行っているといいます。「既存で欲しいものがあるが、納期が合わず、相談したいという声はもちろんのこと、温めたいものがあるけれど、何をどうしたらよいのか、わからない」というようなまっさらな状態でも相談してほしいと話す加藤さん。
「ヒーターを1から作る初工程から製造、最後の工程に至るまですべてを自社工場で行うことができるということが弊社の一番の強みだと思っています。もちろん弊社で出来ないことがあれば外注をすることはありますが、“ヒーターの製造”においてはすべて自社工場で行います。外注をしないことで納期を短くすることにも繋がっています」(加藤さん)
「弊社の工場は20代から40代のメンバーが多く活躍しています。創業以来の技術を若手スタッフが着実に受け継いでいますし、これからも繋いでいけるというのは弊社の強みだと自負しています。またものづくりをするうえで凝り固まった発想が少なく、若いスタッフならではの柔軟な発想や考え方で提案をすることができることも弊社工場の強みだと思います」(須山さん)
また日本製ならではの強みもあるという。「輸入品に使用されているヒーターは日本の風土に馴染まないことが稀にあります。ただ日本で壊れた場合の修理や交換を迅速に行うことが難しいことが。日本製は長く使うことを前提に製造されているので海外製より故障のリスクが減り、万が一に修理が必要となったときも国産製品であればすぐに対応することも可能です」
「今回の展示を通して、みなさんの温かな生活は我々が製造しているヒーターが温めているということを改めて認識していただけたら嬉しいです。温めたいと思っているものがあれば、まずはお声がけください。どんな対象物であろうが、電気さえあれば、なんでも温めることができます。最適なヒーターを提案させていただきますので、ぜひご相談ください」(加藤さん)
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